2011.3.11
僕は社会人1年目の終わり頃。
埼玉県草加市の工場で働いていて、その日は金曜日で、パートさんが出した不良の選別作業を3年目の先輩と小さな部屋で行なっていた。
直属の上司は今の僕と同い年。
僕らに不良選別を押し付けて、有給をとって家族でディズニーランドだと。
今となってはナンテコッタ。
そしてあの地震。体験した事のない長い揺れ。
「あんま強くないけど、長いっすね」
そんなような事を先輩に言ったのを覚えている。
おさまったので残り数万個ある選別作業に戻ろうとしたら、すぐさま避難命令。
とりあえず全員外に出ろとの事だった。
当時スマホを持っている人は少なく、またそれが良い面もありワンセグで各々テレビを観ていた。
おそらくTV側も素材が少ないなりに危険な模様を伝えたかったのだろう。
ゆっくりとこちらに向かって歩く爺さんの向こう側から津波が押し寄せている映像が何度も何度も流れた。
こわ、、、、。
全国民を震撼させるには十分。(この後、CMはポポポポーンだらけになる)
すぐに帰宅命令が出る。
が、電車は動いてない。バスは渋滞で使い物にならず。
しかし奇跡は起きた。
その4ヶ月前に退職したオッサンからチャリをもらっていた。
そして何と!ずっと放置。確認したらスイスイに動く。
キターーーーーーーーーーー
ただ、僕は心配だった。当時、地デジに変わるからと政府がエコポイント付与し、国民がテレビを新調する大きな流れにのって、少ない貯金でREGZAを買った。(福山がCMしていた)
そこにワンセグTVで何度も流れる倒れた食器棚、本棚、家電の映像。
レ、レグザぁぁぁぁぁぁああああ
光の速さで帰宅し、部屋の中を確認した。
朝と何も変わっていなく、本棚からリセッシュが落ちているだけだった。
安心したので腹ごしらえに近くのやよい軒へ。
「おい38kmだってよ。そんなの歩いた事ねーよ。」
隣にいた30歳ぐらいの男二人組が絶望的な顔をしていた。
公共の交通機関がパンクしていて、家に帰るには歩くしかなかった。
千葉や埼玉に住んでいて都心で働いている会社員は地獄である
(この時、売り切れになる程に自転車が売れたらしい)
僕は本当に運が良かった。
戦々恐々と色んな絶望的な映像で全国民が震撼した土日明けの月曜日。
ふつーに出社しろて何やねん。。
ただ、電車が動いていなくチャリの件はもみ消して会社に行けないというテイにした。
「あーすいません、会社行きたいけど行けないんですよね」
上司に電話すると
「お前んち会社への通り道だから車で迎え行くわ!またあとでな!」
死亡。
ここから先、各々色々あったであろう震災後の苦しい日々が始まる。
ちなみに僕らに仕事を押し付けてディズニーランドに行った上司は車で家まで帰るのに8時間以上かかったらしい。
そんなこんなで10年て結構な年月でございますよ。
書いててワンセグ、エコポイント、REGZA福山などなど今の大学生は知らんだろう。
僕は九州が地盤だから直接の知り合いや親戚が被害に遭う事はなかったんだけども。未だに避難してる人がいるって。。芸能人の不倫とかどうでもいいからこっちやれよ。
計画停電が自分の地域に降りかかる直前に冷凍庫のアイスを食い尽くしたのは良い思い出。
書いてたらキリないのでこの辺で終わります。
毎年当時の事を思い出して防災意識高めるのは良さそうですね!!!