まるのブログ

今日も陰キャラがお送りします。

ちょっと鮨屋で社長をおちょくってきた。

「スシを食いに行かないか??」

 
社長から社内メールが飛んできました。
 
ま「お誘いありがとうございます。日程はいかがいたしましょうか?」
本心『えーメンドクセー(^o^)』
 
当時、僕はITベンチャーの営業職として勤務していました。
上司とタッグを組んで、たまたま新規で大口顧客を受注したのでそのご褒美ということなのでしょう。
 
社長「お前しか連れて行かないからみんなには内緒な」
 
早速、僕は仲の良い事務の女の子・後輩・上司・総務部長に言いふらしました。
 
社内の状況は
業績最悪で役員同士の仲も最悪。
なのに社長はかなりの高給で経費を使って銀座や六本木で遊びまわっている。
典型的なブラック企業で社内の雰囲気も悪く、みんな辞めたがりーの辞めまくりーの。
 
そんな中でのこの誘い。
 
なんという僥倖。
 
みんなの気持ちは一つ。
 
 
 
復讐だ!!!!!!!
 
 
 
事務「あいつのポケットマネーをいかに使わせるかだね」
 
後輩「思いっきりやっちゃってください!」
 
上司「トロ・ウニ・イクラしか食べなくていいから」
 
総務部長「二次会のクラブでネーチャン場内指名からのフルーツの盛り合わせとシャンパンタワーいってこい!」
 
なんなんだろう。鮨屋いくのにこの誰も羨ましがらない感じ。
 
 
まるで村の期待を一身に背負って旅立つ若き獅子のように送り出されました。
 
 
場所は西麻布。
 
薄暗い店内の奥のボヤッと明るい場所で淡々と鮨を握る職人達。席はカウンター。上質な作りが店の品格を引き立たせる。
 
アザブでシースー。
 
フッ ついにここまできたか。
 
完全に調子に乗りましたが、そんな場合ではありません。
 
社長のポケットマネーを食いつぶさなければ..
どうにかして一泡吹かせなかれば.....
 
村の皆んなのことを想うと、僕は手ぶらで帰る訳にはいかないのです。
 
 
社長「じゃあ、乾杯。」
 
一杯目は無難にビール。
 
一口飲んだところで、社長の携帯電話が鳴りました。
「お。ちょっとスマン。」と席を立ちます。
 
ここでルービーイッキのみ。
 
ま「すいません!ビールが蒸発したのでもう一杯ください。」
 
スッ
 
数秒で元の位置に戻ってきたビール。
この職人、かなりできる。
 
社長「おうスマンな。気を取り直して乾杯するか!」
ま「いやぁ帰ってくるまで飲まずに待ってましたよ(^o^)」
 
よし。ジャブ完了。
この店はコッソリ瞬間注文が可能な店らしい。
 
 
準備体操を終えて、無限トロウニイクラ注文に入ろうとしたら
「ハイお待ち!」と目の前に一貫の鮨。
 
(!!!!!)
 
なんてセコイ社長だ。
自由に頼めないようにコースにしてやがる!!!!
 
 
ゆっくりペースで握られてる鮨。
次々に語られる社長の自慢話。
 
違う。こんなのを求めてるんじゃない。
 
 
と、ここでまた鳴る社長のiPhone
このタイミングで出てきたのはトロ。
 
社長が席を立って2秒でトロ完食。
 
ま「すいません!至急トロ!!!!!」
 
スッ
 
全く元と同じ位置に置かれるトロ。
まさに匠の技。
 
 
社長着席。
ま「トロが来たので帰ってこられるの待っていたんですよ(^o^)いただきます!(パクッ)うーーんメチャクチャ美味いですね!もう一個頼んでいいですか?」
 
社長「あぁ別にいいよ」
 
トリプルトロ大成功。
 
 
コースも終盤になり酒も回ってきて、社長も訳わからん感じになってきたので一気に攻めることにしました。
 
 
社長「俺がお前の年ぐらいの時はさぁ....」
 
ま「すいません!腹減ってるのでコースと別に注文していいですか?」
 
社長「ま、まぁ別にいいけど」
 
 
ま「トロとウニとイクラお願いします!あと、この店にある日本酒で一番高いやつをヒヤで!!」
 
 
社長「アッハッハお前面白い奴だなぁ!」
 
 
トロウニイクラ無限ループ開始。
 
それだけでは飽き足らず、グイグイ質問してみました。
 
ま「社長ぜったいモテますよね?どんな方とお付き合いしてるんですか?写真みせてくださいよー!」
 
社長「俺の彼女はたぶんお前と同い年ぐらいだよ!写真は...ちょっと待てよ..」
 
自慢しようと懸命に画像を探しす50手前のオッサン。
サムネイル画面を覗くと
 
8割ぐらいが自分の自撮り画像でした。
 
 
「おはよう!今日はゴルフに行ってくるよ」
(サンバイザーを被った自撮り画像)
 
「お疲れ様!今から六本木で軽く飲まない?」
(スーツでキメ顏の自撮り画像)
 
おそらく使用法はこんな感じだろう。
「相変わらずカッコイイですね」「素敵!」なんて返事が来るとでも思っているのだろうか。ナルシストもここまでいくと表彰してあげたい。
 
 
村のみんなが喜びそうなネタを掴んで喜びいっぱいの僕に差し出された社長の彼女とやらは明らかに玄人の美人嬢。
 
いくらお金を持っていても、お金があるからと近寄ってくる女にしか相手にされない独身社長を少し哀れに思いました。 
 
 
トロウニイクラを満喫して次の店に行こうと持ちかけると
社長「スマン、俺この後予定があるんだ。」
 
 
。。。
 
フルーツの盛り合わせもシャンパンタワーも無し。
チャンネーも無し。
ただオッサンの自慢話を聞きながら鮨たべただけ。
 
 
ぅわあぁぁぁぁああああああああああああああああ
 
僕は怒りに任せて高い酒をガンガン注文しました。
 
 
ま「ダメですよ!まだ食べ足りないっすよ!行ってしまうなんて寂しいじゃないすかシャチョー!シャチョサーン!!」
 
社長「いや、マジでもう帰るから!あとどんぐらい食べるんだ?」
 
ま「ご!!!!」
 
 
ストン。
 
 
僕はこと切れました。
 
アルコール度数の高い酒をガブガブ飲みまくったからそれも当然。
気が付いたらカウンターで寝ていたのです。
 
数十分後、起きてみると

 

鮨ファイブ。

寿司が5つ綺麗に並んでおりました。

 

 

シャチョー結構いい奴じゃねーかと思った夜でした。
 
 
ちなみに会計は5万5千円ほどだったそうです。
総務部長に確認したところ、経費で落としてこなかったとのこと)
 
 
このネタを携え、無事に村に帰還した僕は
 
英雄と称えられいつまでも幸せに暮らしたのでした。